「工芸作家二人展」の作品をご紹介。
第6回『KUNISAKI City Hall Gallery』にて、重光哲雄さんが主宰する一会庵の竹工芸と、従兄弟である一方斎 綾部 敦さんの「工芸作家二人展」を2025年3月21日(金)まで開催中です。
展示販売している作品を一部ご紹介するとともに、展示している書と、実際に書かれている動画もご覧ください。
人生修行莫競闘

この言葉は「人生の修行において争いを求めるなかれ」という意味で、真の成長は他者との競争ではなく、自分自身との向き合いから生まれることを示しています。競争心にとらわれている間は、まだ修行の本質を理解していない段階だということを諭しているそうです。
※こちらの書は、きとわにて展示しております。
重光さんが実際に書かれている時に撮影させて頂いた動画がございますのでご覧ください。
※動画にて書かれている書は、国東市役所にて展示しております。
展示作品のご紹介
現在、きとわにて展示販売しております作品を一部、ご紹介いたします。
作品に触れて頂き、日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。ぜひ、きとわ、または国東市役所まで足をお運びください。お待ちしております。
竹根水指(孟宗竹)

使いたいところを傷付けないように根を切りながら4〜5時間かかって掘り上げた竹根。髭のように出た根を切って取り除き、油抜き(温めながら油を抜く)をした後、こちらは特に分厚いので3年程かけて乾かします。
表面は拭き漆。生漆を塗っては拭くを10回以上繰り返します。細かく傷を付けて漆をのせます。内側と蓋は黒漆。
置舟花入(おきふねはないれ)(孟宗竹)

表皮を削って漆を塗ります。(竹に漆を塗るには、表皮を削ってからでないと乗らない)美しい造形です。
※お茶の道具としての花器は花入と言います。
水指(ロクロ)

表面は黒の漆に箔で装飾。箔はクシャッとランダムに崩して乗せます。内側は錫(すず)。銀と金の間のような色で、肌理細かい質感です。
一重切花入(真竹)

表面は竹そのままで、国東の岩の土地で育ったことによる特徴として、このような模様が生まれます(重光さんは景色と言われます)。内側と上の面は黒漆。千利休の生み出した究極のデザイン。
楽茶碗(黒焼)

黒赤共に、800〜850度の低温で焼きます。
黒は、土に酸化金属5種類ほどを混ぜ、焼いていた窯から出して急冷すると成分が反応し、黒くなります。
楽茶碗(赤焼)

ベンガラ(赤い土)を練り込み、鉄分を入れた土を焼くと、鉄分が赤錆になり、赤くなります。赤の上に掛かったように見えるのは黄土です。